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『デジタルアーカイブ』
デジタルアーカイブは、1990年代に生まれた和製英語のことで、英語では“Digital Cultural Heritage(Cultural:文化的な、Heritage:遺産)”などと呼ばれ、デジタル形式で保存・保護し、将来の世代に伝える取り組みで、重要文化財や歴史的建造物などを未来へ継承するための革新的な手段です。
文化財の保存やそのデータの活用などを目的としたデジタルアーカイブ化が広まっています。
自然災害などにより、建造物などの多くが崩壊や焼失してしまう可能性があります。
後世に遺産を伝え、そして有事には復元をできるようにするためのリスクヘッジとして、デジタルアーカイブ化というのは非常に有効な方法です。

製品の説明

先端技術を文化財などの保存・活用にいかしていく

■建築物の外観や、大きな建造物

歴史ある建築物や巨大な仏像など、人よりも大きな規模を誇る文化財はその壮大さと美しさを未来へ伝えるためにデジタル化する価値が非常に高いものです。
私たちは高度な3DCG 技術を用いてこれらの建造物の外観を精密にデータ化します。
例えば、点群データを活用した3D スキャンなどによる、細部にわたる特徴まで忠実に再現されたデジタルモデルを作成し、時間や環境の変化に強いデジタルアーカイブを実現します。
このプロセスを通じて文化遺産をリアルタイムで観察し、分析することが可能になります。
さらに、デジタル化により損傷や老朽化が進行する前に文化財の現状を正確に記録し、将来の修復作業や学術的研究の基礎データとして活用できます。
これらのデータは、例えばVR やAR といった技術を活用することでより身近でインタラクティブな文化遺産体験を提供する基盤となります。

■建築物の内装

建築物の外観だけでなくその内装もまた重要な文化的価値を有しています。
私たちは内装の詳細な構造や装飾をデジタルデータとして保存するために、3D スキャナーによる点群データやフォトグラメトリー技術を用いた3DCG 化を行います。
この技術により、壁画、彫刻、装飾品など、細部にわたる内装の要素を高解像度で捉え、リアルな3D モデルを作成することで文化財の内部をリモートで体験したり保存状態を詳細に分析したりすることが可能になります。
特に一般には公開されていない貴重な空間や、細部まで見ることのできない装飾も、デジタル化することで誰もが詳細に観察できるようになります。
このデジタルアーカイブ化により文化財の魅力を新しい形で伝え、教育や研究における活用の幅を広げる事ができます。

■展示物サイズなどの小物

小規模ながらも貴重な文化財、例えば博物館や美術館に展示されている小物や芸術品、発掘調査により出土された土器なども、私たちのデジタルアーカイブの対象です。
これらの小さなアイテムを360 度から精密に撮影し、リアルな3DCG モデルを作成します。
デジタル化されたこれらの小物は、例えばモニターやタブレットの画面上で自由に回転させたり拡大縮小したりすることができ、まるで実物を手に取るかのような体験を提供します。
さらにデジタル化によって細部のテクスチャや色彩を忠実に再現し、その美しさや製作技術を細かく観察することが可能になります。
このような精密なデジタルモデルは教育や研究、展示のための貴重な資源となり、文化財の魅力をより多くの人々に広める事ができます。

デジタルアーカイブの計測方法

私たちの事業では、文化遺産を未来に伝えるため、最先端の3D スキャニング技術を使用しています。
この技術を用いることで寺院、城、彫刻などの貴重な遺産をデジタルデータとして記録し、永続的に保存することが可能になります。

①計測準備:対象となる文化財の周囲を確保し、3D スキャニングに適した環境を整えます。
このステップでは、対象物の大きさや形状に応じて最適なスキャナータイプと配置を決定します。
② 3D スキャニング:専門の3D スキャナーを使用して対象物の表面から反射する光を捉え、数
百万~数億もの点(点群データ)を収集します。
これらの点は、対象物の形状や寸法を高い精度で表現します。
③データ処理:収集された点群データを専用ソフトウェアで処理し、3D モデルを作成します。
この段階でデータの精密な調整やエラーの修正を行い、実物に忠実なデジタル複製を作成します。

①寸法の正確性:3D スキャニングは文化財の寸法をミリメートル単位で捉える事ができ、その形状とサイズを非常に正確に記録します。
これは建築遺産や考古学的遺物など、寸法情報が重要なアイテムのデジタル保存に役立ちます。
②構造解析の向上:生成された3D モデルは対象物の構造的な詳細を詳しく反映しており、損傷評価や修復プロセスの計画に重要な情報を提供します。
また、建築物の内部構造や考古学的遺物の隠された特徴の分析にも利用できます。
③時間効率の向上:現場での3D スキャニングは比較的迅速に行え、大量のデータを短時間で収集することが可能です。

①撮影準備:対象の文化財を多角度から撮影するための計画をたてます。撮影は、全体像を捉えるために様々な角度から行います。
②写真撮影:高解像度のカメラを用いて対象物を360 度全方位から撮影します。この際、重なり合う部分が多いほど、後の処理でより正確な3D モデルを生成することが可能になります。
③ 3D モデリング:撮影した写真から専門ソフトウェアを用いて点群データを抽出し、3D モデルを構築します。この過程で、対象物の細部に至るまで精密に再現されたデジタルコピーが作成されます。

①リアルなビジュアル:フォトグラメトリーによる3DCG 化は撮影した写真を元にしているため、実物の色彩やテクスチャを高い忠実度で再現します。これにより、文化遺産の詳細なビジュアルをオンラインで体験することが可能になります。特に美術品や彩色された彫刻など、色彩が重要な要素となる文化財に適しています。
②広範囲の適用性:フォトグラメトリーは小さな工芸品から大きな建造物まで、さまざまなサイズのオブジェクトに適用可能です。広範囲を撮影することで全体像を捉えたり、特定の部分を詳細に記録することができます。これにより、文化遺産の全体的なコンテキストと詳細な特徴の両方をデジタルアーカイブに保存する事が可能になります。

導入事例

※ホームページへの掲載許可をいただいている企業様のみの事例となります。(一部抜粋)

01.香芝市様

◇ 二上山博物館(ふたかみ文化センター1階)


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